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2023/03/18 11:53
大内塗りは山口県山口市で作られている、秋の草を描き、大内家の家紋の大内菱を金箔で貼り付けた模様が特徴的な漆器です。
その起源は、14世紀後半、京都に憧れをもつ大内家9代当主大内弘世が都から漆塗り職人を呼び寄せ、作らせたこととされています。これは、大内氏の朝鮮、中国、東アジアとの貿易収入の柱となりました。
しかし、16世紀中期、大内氏が滅び、その後の毛利氏が城を萩に移したことで、この漆器は一時姿を消すこととなります。
大内塗が再びみられるようになるのは明治時代。毛利家の所蔵品から大内時代の豪華な漆器碗セット「大内碗」が発見され、この椀を参考にした大内塗が再興されます。実は「大内塗」の名称もこの頃に使われるようになりました。
また、大内塗といえば大内人形が有名ですが、これは、大内家9代当主弘世が京からきた嫁のために、人形師を呼び、屋敷を人形で飾ったという話を元に大正時代、山口県工業試験場で作られたものです。
こうして大内塗は、一度は、姿を消したものの、再興を果たし、現在に至るまで山口の工芸品として親しまれています。
さて、ここまで大内塗の歴史をお話しましたが、そもそもどうして器に漆を塗るのかご存知ですか?
漆が、現代の化学塗料よりも強靭で、耐熱、耐水、防腐の性質を持ち、酸や塩分などに強いからです。現代にも漆に勝る合成塗料は開発されていないとされています。
そんな漆が使われた大内塗による箸づくりを山口市では体験することができます。100年使えるお箸になること間違いなしです。